うちの長男はとても自己肯定感が低い。
反対に、次男はびっくりするほど自己肯定感が高い。
同じ血筋なのにこの違い。
それはやはり、2人に対しての私の子育ての仕方が違っていたからなんだと思います。
子どもの自己肯定感に関して話し合う良いきっかけとなった絵本があったので、それによって気づいた今までの育児の間違いについて考えました。
子どもの自己肯定感がテーマの絵本
うちでは毎日寝る前に絵本を読んでいますが、昨日読んだ絵本が 子どもの自己肯定感 について考えるのにとってもいい内容だったんです!
その絵本がこちらです。
「僕がいちばん」
主人公の犬が、いろいろな観点でお友達と能力を比較して、
「僕の方が勝ってる!僕が1番!」
と言うのですが、
違う観点で見ると、お友達の方が優れている部分もあることに気づき
「僕は何にも1番になれない。僕はダメなんだ…。シクシク」
と泣いてしまいます。
でもお友達が
「犬くんは、ふわふわの耳がとってもかわいいよ!だから僕たちはいな君のことが大好きだよ!」
と言ってくれて、みんなそれぞれにいいところがあるんだねと言うお話です。
子どもの自己肯定感チェック
この絵本はかなり深い!と思い、
「それぞれの自分の良いところを言い合おうよ!」
と子供たちに提案しました。
(うちでは絵本を読んだ後に、みんなで感想を言い合う時間を作っています)
子供がなかなか浮かばないようなので、まずは私から…
私「じゃあまずママから言うね!ママの良いところは~、頑張り屋さんなところかな!」
次男が続きます。
次男「僕はね~、かわいいところかな!」
そして長男が何と言ったかと言うと…
長男「僕は何もない」
私「そんなことないでしょう? いっぱいあるでしょう~?」
長男「わかんないよ~。いっこもないよ」
これ、結構やばくないですか?
あなたのお子さんは、「自分の良いところって何?」と聞いたら、すぐに答えられますか?
それによって、お子さんの自己肯定感チェックができると思います。
そして最終的に長男が絞り出した答えが
「背が高いこと」
「足が速いこと」
でした。
育て方で変わる?自己肯定感が低い子供と高い子供
同じ血が流れているのに、長男と次男の子の違い。
それはまさに、私の育て方の違い です。
長男→産後うつでいつもイライラ。小さなことで叱ってばかりいた。私の顔色を伺うように育つ。
結果かなり優秀な子供に育つ。
→余計に年齢以上のものを求めてしまう。
今考えれば本当に頼りにしすぎで、赤ちゃんだった弟が泣き止まないとき「泣き止まして」とか頼んだりしていた。おかげで、小さい子をあやすのがすごくうまくて、本当に弟は長男にあやされるとすぐ泣き止んでいた。
一応私も、長男に対して全く無配慮だったわけではない。
弟が生まれたため、“とにかく上の子を褒めろ“と言う育児書を参考に、
「さすがお兄ちゃんだね!〇〇ができてすごいね!」
と言う言葉を多用。
→褒められることは当然嬉しい。「もっと褒められたい」という思いから「いつでもいい子でいなきゃ」とわかりやすく”優等生のいい子ちゃん”に育つ。
<保育園や小学校での実績>
- リレーのアンカーや劇の主役などを先生から指名される。
- さかあがりや竹馬、上り棒など、みんなが練習してできるようになるものは、必ずクラスで3番以内(できるようになる順番が)に入る。
- 先生からも優等生扱いで「みんな、(長男)くんみたいにやって」と、クラスのお手本にされる。
- クラスの中での”ちょっと手がかかる子”と必ずペアを組まされ、お世話係要員。
- 小学校入りたてで2桁と2桁の足し算が暗算でできるなど、頭もよさげ?
- 保育園でも小学校でもクラスで一番背が高い。
など、わりと言葉にすれば華々しいと思うんだけど、本人は全く自信がないらしい。
次男→私の産後うつも治っていたので、普通に「かわいい!かわいい!」と言って接する。下の子なのでわりと放置がち。
→自由奔放に育つ。ちょっとわがまま。
<保育園での実績>
- 特になし。先生にとっても”その他大勢”の一人。
- 年少になっても、おもらしバンバン。おしっこだけじゃなく、うんちも漏らす。(しかも一日に3回くらい漏らすこともある!どんだけ出すんだよ!)
- 着替えもろくにひとりでできない。(自分でやらせると、必ず服は前後逆になっているし、靴は左右逆になっている)
- 4月生まれなのに、1月や2月生まれの子と同じ位の小チビ。
総じて、長男は優秀、次男は何もできないといった感じなのに、これでどうして長男が自信がなく、男は自信満々(一体どこに…!?)なのかがわからない。
子供にとっては親の言葉が全て
ここで気づくのが、子供たちが自分で“良いところ“として挙げたのが、ほとんど私に普段言われている事 と言うことです。
長男の場合
- 背が高い→実際にクラスで一番背が高いのでわかりやすい。
「スタイルいいね」は私がすごく言っていること。多分外でも言われている。「足長いね~。スタイルいいね~」はいろんな人によく言われているので、さすがに本人もこのことには自信を持っているみたい。 - 足が速い→こちらも“リレーの選手に選ばれた“と言うわかりやすい実績があるので本人も自覚している様子。
私が子育てにおいて運動を重視しているため、「頑張ってリレーの選手になるんだよ!」と言い続けて、実際になったときには褒め称えた。
次男の場合
とりあえず日常的に「かわいい」と言われてきたため、
「何かをしたから褒められた」と言う考えに基づいていない。
ただ「僕はかわいい」んだと。
「すごいね」と「かわいいね」。
両方とも褒め言葉には違いないですが、この2つの言葉の意味に大きな違いがあるのはお分かりでしょうか?
- 「すごいね」は行動について認められている。
- 「可愛いね」は存在自体を認められている。
私は長男に対して、あんなに小さい頃から、どれだけ大きなプレッシャーを与え続けてきたのかと考えると本当に胸が痛くて涙が出てきます。
子どもの自己肯定感を高める褒め方
つまり「子どもの自己肯定感を高めるには、いっぱい褒めなさい」と言うけれど、褒め方にも注意しなければいけないと言うことです。
「好きだよ」「大好きだよ」「かわいいね」
など存在自体を認める言葉。
「すごいね」「さすがだね」「いい子だね」
などできたことに対して褒める言葉はほどほどに。(もちろんがんばったことに対して褒めることは必要)
子どもの自己肯定感を高めるオススメ本!
今回私が自己肯定感について考えるきっかけとなった絵本についてちょこっと感想を…。
主人公は犬で、お友達はロバ、てんとう虫、モグラ、がちょうなど様々な動物です。
犬は
- 「僕はがちょうさんよりも穴掘りが得意」
- 「僕はモグラさんより足が速い」
- 「僕はてんとう虫くんより大きい」
- 「僕はロバくんより泳ぐのが早い」
と自慢します。
しかし観点を変えてみると、
- モグラは穴掘りが得意だし
- がちょうは泳ぐのが上手だし
- ロバは大きいし
- てんとう虫は空を飛べる
みんなが違う動物で、それぞれが得意なことがあって、ある観点から見るとそこが1番で、でも違う観点から見ると別の子が1番になったりもする。
人それぞれ個性があって、それぞれに1番になれるところがあるんだよと言うお話。
そしてお友達たちが犬に言ってくれたのは
「君は耳がふわふわしていてかっこいいよ。みんな君のことが大好きだよ」
この絵本のすばらしいところは、最後に犬を認めた観点が、 「〇〇ができる」と言う能力的なことではなかったと言うこと!
みんながそれぞれの個性があってで、誰でも何かで1番になれると言うのは実は幻想で、1つも1番になれる要素はない、と言うことも現実にはあり得る。
でも「耳がふわふわ」とかそんなところまで上げ始めたら、必ず誰にでも褒めるところはあるって思えますよね。
どんな小さな事でも、その部分を「好き」と言ってくれる人がいる、と言うことで自信を持てます。
それが「優れている」という個性じゃなくてもいいんです。
実際犬ってすごく優れている部分はたくさんあって、
- まず見た目がすごく可愛くて
- 人間に好かれているし
- 足も速いし嗅覚だってすごい。
犬を主役に置いておきながら、結論としてそういった優れた部分ではなく「耳がふわふわ」を犬の1番良いところとしてまとめたところがこの作品のすばらしいところじゃないかと思いました。
amazonで試し読みできますので、ぜひ見てみてくださいね!絵もかわいいし、オススメです。
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